楽器を演奏するための身体のワーク

Category: Post:05/30/2024

 

 

35歳を過ぎたころから舞台で演奏する際に手が震えて思うように演奏できなくなりました。

漠然とした恐怖がいつも心の中にあって舞台はもはや恐いもの、人前で演奏することも恐くて仕方なくなり。だけど私の仕事はピアノを弾くこととピアノを教えること。

 

どうすればここから抜け出すことができるのか…そんなことを模索していた時期にちょうど弦楽器のコンクールのピアノ伴奏の仕事があり、伴奏で来られていたあるピアニストの美しい音色としなやかな身体の使い方に心が掴まれ終わってから彼女に声をかけました。

 

色々お話をしている中で彼女はアレクサンダーテクニークを実践されていることがわかり、そこから『演奏することと身体』というものが密接に関わっていることを知りました。

 

さまざまな本を読んだりアレクサンダーテクニークの先生のレッスンを受けたりしているうちに身体のほうからのアプローチで緊張や身体や気持ちの強張りもすこしずつほぐしていけることを実感し、薄紙をめくっていく感じでしたが舞台での演奏も恐さがなくなっていきました。(だけどその後も震えてまったくコントロールできない舞台もありましたが。)

また同時に日常の練習も弾きやすさが格段に増しピアノからでてくる自分の音がほんとに美しくてびっくりしたり音が身体に響く感覚を体感したり、楽譜からたくさんを感じられるようになったりととにかく弾くことが喜びに繋がる感じにシフトして驚きの連続でした。

 

ただワークはとても素晴らしいのですがひとつひとつが結構難しく集中しないといけなくて、ちょうど身体のエネルギーについての勉強もあわせてしていた私は身体の大事なポイントを(3つの丹田)きちんと循環させていれば身体のワークももうすこし簡単にできるのではないかと思い。声楽をされていた方に協力していただき試行錯誤を繰り返しながらこのオリジナルメソッドをつくりあげることができました。

 

たくさんの方に使って頂けるようにすこしでも分かりやすく簡単に。そして効果がきちんと目に見えてでること、いま抱えている問題を解決できることが1番重要だと思っていたので、これまでにワークを受けて頂いた方々からそのようなお声を聞くたびにあぁよかった!とほっとする気持ちと嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

ある時ワークを受けてくださったピアニストの方からこれを必要としてる人がたくさんいるよ!とのお言葉を頂いて。
この度HPのほうに新メニューとして公開させて頂く流れとなりました。

 

私自身、弾くことに対して順風ではなくここまできましたが演奏をされる方はどんな立場であっても抱えてらっしゃることがあるんだな…といろんな方とお話する中で感じます。

 

このメソッドが楽器を演奏するさまざまな方たちの力になればとても嬉しく思います。